_ 前科も名誉やプライバシー権に関わる「前科照会事件」の概要 | 公務員試験の合格を応援します!
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前科も名誉やプライバシー権に関わる「前科照会事件」の概要

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行政法かな?で度々出題されている「前科紹介事件」は公務員試験の受験生ならば、1度は目にしたことのある判例ですよね。だいたいの部分については過去問を解いていれば、なんとなく掴めると思うのですが、いろいろな背景などを細かく解説すると、より理解がしやすいかな?と思うので、その点について書いていきたいと思います。

これはそもそもどういう事件か?というと、ある会社に勤めている従業員が解雇されようとしていました。その会社側についた弁護士が解雇のための有利な材料を集めようとしたのでしょうか?ある日、思い立って、京都市の中京区という場所の区役所にその従業員の前科についての紹介を行ったのです。そして、その区長がその従業員の犯罪歴、前科を全て教えてしまったというのが事件の発端です。

これは当然知られたくない事実ですよね。犯罪者といえども。個人のプライバシーや名誉にかかわる問題であって、それがみだらに公表されてしまっては、社会復帰は困難ということですから。そして、この従業員は当然自分の前科等を教えてしまった区長というか、京都市を訴えます。前科があれば、解雇を争っているときに会社側に有利に働くために、当然怒るわけですよ。

結論から言うと、最高裁ではこの区長の行為が違法視されたわけですが、前科や犯罪経歴であったとしても、行政機関の権力者がみだりに公表していいものではなく、これは違法な公権力の行使とされました。「前科等は人の名誉や信用に直接関わる事項であり、これをみだりに公開されないという法律上の保護を受けるもの」とされ、区長の行為は問題だったという判決になりました。

例えば、一般の私人、この場合従業員の友人などに「この人って前科ありますか?」と聞いて、その友人が正直に答えたとしてもそれは問題ないのでしょう。彼は私人であり、公権力の行使者ではないので。また、名誉毀損の問題もありますけど、不特定多数ではなく、特定の人に名誉を毀損する事実を伝えただけでは、名誉毀損は成立しないはずですから、今でいうならば、ネット等に載せたなら問題だけど、弁護士に聞かれて、その人に伝えただけなら、恐らく大丈夫なんでしょう。

この判例によって、個人の前科等の情報を知られたくない権利は法的保護を受ける権利となりました。実際、前科等を公表しても良いという場面があるとすれば、それは前科等を公表することによって得られる利益が、公表される人の受ける不利益を上回るような場合に限られるということでしょうし、その際にも必要最小限に留めないといけないのです。
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