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報道や取材の自由はどこまで?「博多テレビフィルム提出命令事件」の概要

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憲法の過去問題集をやっていれば、必ず目にしたことがあると思われる「博多駅テレビフィルム提出命令事件」について今回は概要をさらっと解説していきたいと思います。これはかなり古い話なんですね。1968年に博多港にアメリカの原理力空母が寄航することになったのですが、そのときに当時の学生らが抗議活動と阻止のために博多港に詰め寄りました。

その際、警察の機動隊や鉄道職員らが彼らを抑えることになったのですが、後日機動隊などが学生らを抑える際に看過し得ない暴力行為や警察の職権濫用行為があったとして、その後福岡地裁でその事件の真相について争うことになったのです。裁判では、当時の警察の暴行行為等があったか?いなかについてはちょうどその映像を収めたフィルムがあるとして、テレビ局4社にその証拠となる映像の提出を求めました。

しかし、4社ともこれを拒否します。理由はいろいろあると思うのですが、今後の報道の自由の侵害への懸念やそもそも別の証拠の映像なんていらないでしょう?そんな必要ないでしょう?という理由から4社とも証拠映像のフィルムの提出を拒否します。そのテレビ局4社の態度に対し、福岡高裁は、「フィルム提出は報道の自由を侵害する程度が少ないこと、証拠のフィルムが審理にとって、極めて重要な要素になること、そして報道の自由といえども、公共の福祉の制限を受けること」を理由に、4社のフィルム提出拒否の抗告を棄却したため、今度は最高裁に抗告を行ったが、これも棄却となりました。

最高裁の半旨もさほど差はないと思いますけど、再度述べさせていただきます。「報道機関の証拠フィルムの提出命令が許容されるか?いなかを分ける基準は、犯罪の程度、性質、当該フィルムの持つ証拠としての重要性、価値、構成な裁判を実現するための必要性、そして当該フィルムを提出することによる、報道機関が被る被害の程度、侵害される取材の自由の程度を比較衡量して決められる」とし、今回の場合は証拠フィルムの価値があまりにも大きく、かつ報道機関の受ける被害の程度が少ないことなどから、提出命令は許容の範囲内であるとしました。よって、本件提出命令が憲法21条に抵触するものではないとしたのです。

もとは別の裁判が発端だったのですが、それによって別の重要な判例が生まれる結果になったということですね。この判決により、報道の自由は表現の自由を規定した憲法21条の保障のもとにあると結論づけました。この最高裁判決を受けて、福岡地裁は後日、テレビ局4社の放映済みの取材フィルムを差し押さえました。判例自体は憲法でも有名ですし、この事件名も聞いたことあると思います。

報道の自由、取材の自由にかかわる最も有名な判例じゃないか?と思うので、是非憲法を勉強しているときに出題があれば、元々どんな事件だったのか?といったことを思い出していけると、より理解が深まるのではないでしょうか?ある程度の概要は覚えておけると良いと思いますね。これを機になんとなくでも理解しておきましょう。
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