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行政法ではマイナー判例?「予防接種禍事件」のポイント!

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行政法では、たまに見かける「予防接種禍事件」といった名称の事件です。昔の事件のようですが、行政法の過去問を見ているとたまに見かけますね。予防接種というのは、私たちの生命を守るために行われるものですけど、その予防接種が稀に逆に生命を脅かす存在になってしまった事件です。この予防接種を受けさせた子供の中に重い後遺症が発生したケースが出てしまったのです。

今回の事件では国が医者に依頼をして、予防接種を受けさせたため、国家賠償法1条による救済が行われるか?と思いきや、どうもいかないのです。国家賠償法2条の方は無過失責任だったと思いますけど、1条の方は故意、または過失が必要であり、予防接種をした医者に何らかの落ち度がないといけないのです。しかし、このケースで落ち度があったか?というと、客観的には認めづらいのです。

それは事前に問診等をして、予防接種をして問題ないか?それ相応のチェックをしていたからです。要は医者はちゃんと予防接種による弊害が出ないように努めていたとなると、その医者に故意は勿論ですけど、過失があったといえるか?がポイントです。要は事前にできること、やるべきことをきっちりやったにもかかわらず、予防接種で後遺症が出てしまったケースでは、医者に過失があったとするのは難しく、国に代理責任を負わせるのも困難だということなのです。

地方裁判所の判決では、財産権の損失補償に関する憲法29条3項を類推適用して、解決を図ろうとしますが、これは失敗します。理屈のこじつけに無理があるという批判を受けて、最高裁判所にひっくり返されます。要は損失補償の条文は財産権についての条文であり、それを類推適用して、身体や生命にもこの条文を使おうとするのは無理がある。類推にもほどがある。何のための財産権に絞った損失補償なのか?といった批判を受けて頓挫します。財産権を保障するなら、当然身体、生命も補償すべきとかなり拡大的に解すると、何のための条文なのか?ということです。

そして、最高裁判所では「結果的に予防接種を受けた子供が後遺症等の症状を発したら、その子は禁忌者であったと推定される」としています。要は禁忌者、つまり予防接種を打ってはいけなかった子に予防接種を打ったのだから、医者に過失が認められる。というのです。要は予防接種を打って、何らかの後遺症が出るか?出ないか?の結果のみで医者の過失責任の認定が行われるということです。

つまり、結果的に後遺症等が出てしまったら、それだけで過失があったとされてしまう。医者にしてみれば、この判決が納得いくのか?凄い疑問ではあります。だって、最善を尽くしたとしても、結果的に何らかの問題が発生すれば、過失があったとされてしまう。自分のやり方に問題があったと客観的に判断されてしまう。個人的にはしっくりきません。

この場合、こういう理屈で、結果論で過失の有無を判断するということは、事前に医者がほぼ確実に禁忌者であるか?どうかを見分ける術があるのか?というのも問題ですね。医学のことはよく分かりませんけど、そういう術がないにもかかわらず、結果だけを見て過失の有無を判断されるのは、医者の立場からすると、結構理不尽じゃないか?と思えてしまいます。

ただ、国が実際に後遺症等を発した子を救済すべき、賠償すべきというのはその通りかな?と思います。ですから、国が賠償義務を負うという結論自体はそんなに違和感はありませんけど、その理由づけというか、その理屈があまりしっくりこない。問題発生の所在を医者に無理矢理押し付けたような感じです。ただ、子供たちを救済するためには、何かしたこじつけて理論立てないといけないために、多少の無理な解釈もやむを得ない部分もあるのかな?という気もしています。


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